作品と商品

※このエッセイはメールマガジンとして1年4ヶ月に渡り発行してきた物語です。

**【CD制作秘話】************
★★★ (明日)と共に ★★★★
・・・ あかひとともに ・・・
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★★★★★ 原作 本田真治 ★
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【No.20】作品と商品
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皆さんこんにちわ!
「CD制作秘話〜(明日)と共に」のご購読ありがとうございます!

このごろ写真を撮りまくっています。
その甲斐あって、けっこう良いのが撮れるようになってきました。
躍動感あふれるタテハチョウ、松の木とスズメ、
大空とトンビ…絶好調です!この調子で撮りまくるぞー!
ただいま被写体希望の方大募集中!!
ただし霊長目ヒト科の方は不可。
今回は森林にお住まいの哺乳綱げっ歯目リス科の方に限らせて頂きます。

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【登場人物】
私(著者)…制作指揮
花巻アイコ…ボーカル
秋本かんな…コーラス・ギター
高橋仁美 …コーラス・ギター
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CDを作るという事について考えてみると、
「商品」と「作品」という二つの要素がみえてくる。
そして商品としては「売れるもの」であるかどうか、
作品としては「良いもの」であるかどうかが重要な鍵となろう。
この二つの大きな違いは
売れるものが「買う前に」欲しいと思えるものであるのに対し、
良いものは「買った後に」満足できるものだということだ。

私の役目はアーティストが創造した作品を、
買う前に欲しいと思ってもらえる商品に仕上げることであり、
アイコとかんなと仁美はアーティストとして、
買って良かったと思ってもらえる作品を創ることが役目だ。

アーティストがどんなに「良いもの」を作ったとしても、
「ちっとも買う気がおきないもの」にしてしまったら、
その歌は試聴さえしてもらえないかもしれないし、
プロデューサーがどんなに「売れるもの」を作ったとしても、
「買ったことを後悔するもの」であったなら、
もう次のCDは買ってもらえないだろう。

「売れるもの」と「良いもの」、
そのどちらかしか満たせなかったとしたら、
それはおおいに反省すべきことなのである。

当然、この二つには時として
正反対の結論のどちらかを選択しなくてはならない場合もある。
アイコ、かんな、仁美は、もちろん、
自分達が最も良いと思える音を作るのに真剣なはずだ。
私も(明日)のカッコとしての立場に立った時はもちろんそうだ。

けれどその一方で、私には商品を作るという役目もある。
しかもそれはその時とりかかっているCD一枚で完結というわけではなく、
今後想定している(明日)の将来的なビジョンも全部含めて、
そのCDが、その後に発売していくCDや、
プロジェクト全体に対する影響と効果も考えながら
慎重に判断していかなくてはならないのである。

とは言え、私たちとしては
「心から心へ、温かい気持ちを伝えたい」
という理念に沿ってCDを創っていくことが最も重要だと考えている。
誰かに伝えたいことがあるから作品を創るのであり、
作品を届け続けていきたいから商品にするのである。

アイコとかんなと仁美にはこれからも、
「CDは商品である」と言うスタンスは取って欲しくない。
私が商品を作る目的で進めている時に、
もし作品としての魅力を損なうと思った場合は
遠慮なく意見して欲しいと思うのだ。
それこそがインディーズの強みなのだし、
お互いがお互いの意見を尊重してこそ、
創って良かったと思えるCDが生み出されていくはずなのだから。

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【次号予告】
プロデューサーの役目

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目次

1. CD制作秘話(プロローグ)

2. 始まりのとき

3. ユニット名誕生秘話

4. 最初が肝心

5. エイサー

6. アーティストの領域

7. 大きな夢のために

8. レーベル発足

9. 歌詞が伝えるもの

10.覚えてもらうということ

11.ライブ参戦

12.森林木

13.疾風怒涛のひなまつり

14.偉人集結

15.目覚めし力

16.原動力

17.ディパック

18.青空の下で

19.晴れ舞台

20.作品と商品

21.3人のくれた称号

22.写真は愛情

23.スティックと少年

24.(明日)の記録

25.誰がために歌う?

26.渾身のジャケットデザイン

27.デザイン秘話〜アイコと共に

28.エキセントリックCD

29.ミス名刺

30.お使いランナー

31.初めてのアンコール

32.輝く笑顔

33.新たなる挑戦

34.アルバムプロジェクト

35.アイコの横顔

36.アルバム序曲

37.新生(明日)

38.みんなの気持ち

39.雨降る静かな道

40.(明日)のメルマガ

41.アイコ姫の名曲

42.休日の公園

43.明日vsカッコ

44.小さな女神

45.時は巡る

46.込められた思い

47.放送局の片隅で

48.電波にのせて

49.ラジオ出演の反響

50.試練の時

51.原石と宝石

52.プロフィールの写真

53.かんなの偉業

54.看護師ユニット

55.

56.穏やかなライブ

57.後輩との競演

58.素敵な依頼

59.矢継ぎ早の日々

60.納涼まつり

61.育つ力

62.秋の誘い

63.3人の淑女

64.大人の席

65.そして完パケへ

66.アルバム完成!

67.とにかく走る

68.メールマガジン制作秘話

69.原点

70.ダークマター

71.心の中のファンファーレ


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