礼は心の現れ

ネミューが通常のレーベルと大きく違うところがあるとすれば、それは レコード会社への移籍を支援しているところではないでしょうか。

もっとも私にとってはレーベルがネミューかそうでないかは問題ではなく、 いずれのレーベルも私には分け隔(へだ)てなく大切ですし、 そこに携(たずさ)わる一員として 大きく盛り上げていきたいという意識を持っていますので、 レーベルの垣根を越えてたくさんのアーティストを応援していたりもします。

さて、アーティストをレコード会社へ送り出していく上で最も重要なのが、 新しい世界で円滑な人間関係が築けるかどうかというところにあります。

ネミューでは何よりも心を大事にしています。 そんなネミュー出身のアーティストが、 新しい環境で目上の方々に向かって失礼な態度を取ったり、 思い通りにならない人の評価をおとしめる行動に出たりするようなことは、 断じてあってはならないことです。

だから私は、このアーティストはそういうところは大丈夫かなというのは、 とても慎重に、とても長い時間をかけて、よくよく観察していたりします。 何につけても、アーティストの主張よりも、 アーティストの振る舞いで判断するのが私の主義ですし。

私がこの世界で駆け出しの頃、 「音楽業界に無礼講はない」と聞いたことがあります。 今なお、この言葉の意味はとても良く実感できます。

「ネミューからのアーティストだったら安心だ」と言ってもらえるように、 さらにさらに注意していかなくてはならないと、改めて気を引き締めている今日この頃です。